重い精神疾患の精神に対する援助付き雇用の臨床試験に基づく経済評価:システマティックレビュー

No 00065
和題(和訳) 重い精神疾患の精神に対する援助付き雇用の臨床試験に基づく経済評価:システマティックレビュー
文献情報 Zheng K, Stern BZ, Wafford QE, Kohli-Lynch CN: Trial-based economic evaluations of supported employment for adults with severe mental illness: A systematic review. Administration and Policy in Mental Health and Mental Health Services Research, 2022. [epub ahead of print]
DOI 10.1007/s10488-021-01174-y
URL https://doi.org/10.1007/s10488-021-01174-y
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抄録(和訳)

重い精神疾患の成人のためのIndividual Placement and Support(IPS)プログラムに関する臨床試験に基づく経済評価で報告されたアウトカムを特定し、評価し、要約することを目的とした。検索には、Medline、PsycINFO、CINAHL、Cochrane、Scopus、EconLitの6つのデータベースを用いた。導入基準は、18歳以上の重い精神疾患の成人に対するIPSプログラムと従来の職業リハビリテーションプログラムを比較した経済評価の臨床試験とした。研究の質は、Consolidated Health Economic Evaluation Reporting Standards Statementを用いて評価した。データベース検索で特定された476件の論文のうち、7件がレビューに含まれた。ヨーロッパ(n = 4)および日本(n = 1)で行われた研究では、IPSプログラムが従来の職業リハビリテーションプログラムに替わる、費用効果の高い実践となりえることが示唆された。米国で実施された 2 件の研究では、IPSプログラムはより良い就労アウトカムをもたらすが、使用する利益指標によっては、従来の職業リハビリテーションよりも同等あるいは高いコストであることが実証された。重い精神疾患の成人に対する援助付き雇用に関する臨床試験による経済評価は限られており、異質なものである。経済的成果の解釈は、地理的な場所など、費用対効果に影響を与える可能性のある因子を考慮する必要がある。今後の研究では、IPSの利益が当事者や他の利害関係者にとっての追加コストを上回るかを評価すべきである。