Individual Placement and Supportの実装に関する投資利益率の推定

No 00088
和題(和訳) Individual Placement and Supportの実装に関する投資利益率の推定
文献情報 Park A-L, McDaid D, Rinaldi M, Brinchmann B, Wittlund S, Lorentzen T, Aars NAP, Moe C, Trichet LO, Killackey E, Mykletun A: Estimating return on investment from implementation of individual placement and support. Psychiatric Services, 2026.
DOI 10.1176/appi.ps.20250017
URL https://doi.org/10.1176/appi.ps.20250017
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抄録(和訳)

【目的】

著者らは、ノルウェーにおける雇用に対するindividual placement and support(IPS)の実装に関する投資利益率(return on investment: ROI)を評価することを目的とした。

【方法】

期間限定の健康関連リハビリテーション福祉給付の新規受給者561名(18~40歳)を対象に、IPS実施の費用と便益を検証するため、4つのシナリオに関して4年間のマルコフモデルを構築した。データは複数の情報源から収集した。これには、縦断的登録データを用いた差分の差分析、詳細なIPS資源使用量・費用データ、文献が含まれる。主要アウトカムは、IPSを導入していないノルウェー地域との比較による、社会的視点(賃金の増加)および公的資金視点(公的支出)からの投資利益率であった。

【結果】

社会的視点と公的資金視点において、それぞれ2025年国際ドル(Int$)260万ドルと24万ドルの純経済便益が生み出され、これは投資利益率(ROI)4.76倍および1.34倍に相当する。対象人口のうち年間9%がIPSを受給し、その費用は70万Int$であった。雇用効果が4年間持続した場合、これは67.8人分のフルタイム換算労働年数に相当する。追加のFTE労働年数1年あたり、33.1名の就労評価手当(work assessment allowance: WAA)受給者がIPSを受ける必要がある。最も感度の高いモデルパラメータである就労評価手当を24%削減しなければ、IPSのROIはプラスにならない。

【結論】

控えめな仮定のもとでも、就労支援へのIPS追加は、医療サービス利用への影響や代替支援雇用サービスの利用削減といった広範な便益を考慮する前から、社会的観点では1年強、公的資金の観点では3年強で投資利益率(ROI)がプラスになる可能性が高い。