統合失調症の診断を持つ当事者における就労と関連する生活の質への影響

No 00058
和題(和訳) 統合失調症の診断を持つ当事者における就労と関連する生活の質への影響
文献情報 Bouwmans C, de Sonneville C, Mulder CL, Hakkaart-van Roijen L: Employment and the associated impact on quality of life in people diagnosed with schizophrenia. Neuropsychiatric Disease and Treatment 11:2125-2142, 2015.
DOI 10.2147/NDT.S83546
URL https://doi.org/10.2147/NDT.S83546
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抄録(和訳)

統合失調症の当事者の就労率を検証するために、系統的文献レビューを実施した。さらに、選択した研究から、雇用と健康関連の生活の質(HRQoL)に関連する因子に関する情報を調べた。就労率の範囲は4%から50.4%であった。これらの研究は、デザイン、患者の設定(導入基準)、募集方法が大きく異なっていた。就労に関連する要因として最も多く報告されたのは、陰性症状と認知症状、発症年齢、病気の期間と経過であった。失業と関連する個人の特徴は、高齢、低学歴、性別(女性)であった。さらに、環境要因、例えば、福祉給付金や職業支援プログラムの利用可能性なども役割を果たしているようであった。一般に、就労は、HRQoLと正の相関があった。しかし、就労とHRQoLの双方向性の関係に関する研究が不足していたため、この関連の因果関係は不明であった。