高フィデリティ・低フィデリティ援助付き雇用プログラムにおける長期就労アウトカム:多施設共同6年フォローアップ研究

No 00086
和題(和訳) 高フィデリティ・低フィデリティ援助付き雇用プログラムにおける長期就労アウトカム:多施設共同6年フォローアップ研究
文献情報 Yamaguchi S, Kawaguchi T, Iwanaga M, Usui K, Igarashi M, Shiozawa T, Koike J, Sato S, Fujii C: Long-term vocational outcomes in low- and high-fidelity supported employment programs: A multi-site study with 6 years of follow-up. Asian Journal of Psychiatry 110:104572, 2025.
DOI 10.1016/j.ajp.2025.104572
URL https://doi.org/10.1016/j.ajp.2025.104572
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抄録(和訳)

Individual placement and supportモデル(IPS)に基づく援助付き雇用の有効性は認められているが、IPSプログラムのフィデリティ(忠実度)の差異と長期的な職業的アウトカムとの関連性は依然として不明である。本研究では、日本において6年間の追跡を実施、IPSプログラムのフィデリティが長期的な職業的アウトカムに与える影響を調査した。対象となった研究参加者は、2年間の追跡調査に当初参加し、さらに4年間追跡された16のIPSプログラムに所属する202名であった。参加プログラムのフィデリティは、日本版個別型援助付き雇用フィデリティ尺度を用いて測定された。7プログラムが低忠実度、8プログラムが高忠実度に分類されました。分析対象は、15プログラムにおける123名(追跡率:61%)であった。追跡期間中、高フィデリティ群は有意に高い就労率(54.0%対88.3%;調整オッズ比: 6.5、95%CI:1.3–31.2、p=0.020)、より長い勤務期間(調整平均差[aMD]:14.4ヶ月、 95%CI:2.3–26.5、p=0.020)、およびより高い収入(米国ドルで表示)(aMD:10,573.0、95%CI:2,119.3–19,026.7、p=0.014)を示した。高フィデリティ群は低フィデリティ群に比べて4年目まで就労率が有意に高かったが、5年目以降は差が縮小した。高フィデリティIPSプログラムは持続的な就労実績を実現可能であり、長期的な職業アウトカムを最適化するためには、継続的なフィデリティ評価と維持が不可欠であることが提案された。また、研究結果からは、現実の職場環境において職を離れたサービス利用者と長期的な関与を継続するための戦略や、IPSサービスの終了時期に関する実践的な留意事項についても示唆された。